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非現実の王国で ヘンリー・ダーガーの謎

(今回の映画は寸評無し なにしろ観ていないので)

こんにちわ、Ki-Tsu-Neです。

すみません、先に謝っておきます。

私のサイトは、映画の紹介をする場合、映画を観た感想か、観ていなくても近いうちに観ることを前提にしています。しかし、今回ばかりは私に時間の余裕が無いせいで、観ることは出来ないでしょう。

けれども、私がそんな状態なのになぜこの映画の紹介をしようと思い立った訳は、この「ヘンリー・ダーガー」という画家の絵に衝撃を受けたからです。

ヘンリー・ダーガーとは、アウトサイダーアートに分類される画家です。
彼は1972年に81歳の生涯を閉じたのですが、総原稿用紙数15000ページにも及ぶ小説「非現実の王国で」と、その小説の為の挿し絵を300枚以上も製作していたのです。
しかもそれらの作品は、彼が亡くなる直前に、彼が住む部屋のオーナーによって発見されました。

彼は生前、病院の掃除夫を勤めていましたが、結婚はおろか人付き合いもほとんど無く一生を過ごしました。彼が製作した作品群にしても誰かに見せる事も、どこかに発表する事も無かったそうです。

しかし、15000ページの小説とは想像を絶する分量です。最近私が紹介した「ドグラ・マグラ」でさえも、日本語と英語の違いは有りますが、1500ページ(一桁少ない)程度です。それでも、「ドグラ・マグラ」は1cm程の厚さの文庫本が上下2冊程の分量になります。「非現実の王国で」が途方もない物だという事がお解りになるでしょう。

さらに、挿し絵の方です。絵の方はこの映画の公式サイト(リンクはここ)に有ります。しかし、私はこの絵を何も考えずに観てもらうのには少し抵抗が有ります(作品の紹介をしようとしているのに矛盾するような気もしますが)。この下に絵の感想を書くので、それを読んでから絵を観ても良いかも知れません。

絵の第一印象は、アンディ・ウォーホルのポップアートにも通じるものが有ると感じました。少し調べたらその理由が解りました。絵画に関する教育を全く受けなかったダーガーは、写真をトレースする事でこれらの絵を作り上げたそうです。ウォーホルも版画の素材として写真をそのまま活用していたようなので、雰囲気が似てくるのも解る気がします。しかし、ウォーホルよりも先に同じような手段をこのダーガーが使っていたかも知れないと思うと、私は驚きを隠せません。

しかし、もう少しダーガーの絵を観ていると、何故か居心地の悪さを感じます。それは多分、女の子達が悪魔に襲われたり、兵隊達に追われる絵でさえも、当の被害者の女の子達がまるで学校の友達どうしとおしゃべりしたり、ふざけあっているようにも見えるからでしょう。子供達にとっての日常と、死と恐怖という非日常とがアンバランスに混じりあっているせいで、私は妙に引きつけられてしまいます。

そして、これらの絵からは妙にエロチックな感触が漂ってきます。たしかにダーガーの絵には裸の女の子が数多くでてきます。しかもその女の子にはペニスが付いてたりするせいで色々物議を醸し出している事も知っています。でも、ダーガーの絵は女の子が裸かどうかという事に関わらず、危ない匂いがつきまとって来ます。単に女の子がこちらに向かって微笑んでいるだけでもなにかいけないものを見てしまったような気にさせられます。もっとも、それだけ大きなインパクトを与えられるからこそ、作品発表を全くしなかったダーガーの絵が芸術的だといえます。

さて、この謎に包まれたダーガーに関するドキュメンタリーとして作られた映画が、この「非現実の王国で ヘンリー・ダーガーの謎」(公式サイト)です。この記事を読んでダーガーに興味を持たれた方、私よりも余裕が有る方は、この「ヘンリー・ダーガーの謎」を観て下さい。そして、出来れば私に感想を教えて下さい。

最後に、'07年に東京の原美術館にて開かれたダーガーの展覧会の様子についてかかれた記事のリンクを紹介します。そちらの方も是非ご覧下さい。
JDN(ジャパンデザインネット)東京アートレビュー

『非現実の王国で ヘンリー・ダーガーの謎』(公式サイト)

監督:ジェシカ・ユー
ナレーション:ラリー・パイン、ダコタ・ファニング
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