※ポイント
ダーク・ファンタジーと呼ばれるのにふさわしい内容
おとぎ話と言うにはあまり気楽さは無い
ファンタジーだと思うとラストはめでたしめでたしなのですが・・・(でも、私は満足)
1944年・スペイン。父親を亡くした少女オフェリアは、母親の再婚相手の大尉と一緒に暮らすためにとある山中に向かいます。身重で体調もすぐれない母とともに、やっと大尉の元に辿りついたオフェリア。しかし、大尉は山に籠る共産ゲリラを掃討するために派遣されていた、非常に残忍な軍人でした。
ゲリラ掃討の拠点のそばには「迷宮」と呼ばれる遺跡がありました。ある夜、オフェリアは妖精にこの迷宮に連れられて行きます。そしてこの奧深くでパン神と出会い、魔法の王国に行くための3つの試練を与えられます。
あらすじモードはここで終わり。
パン神から与えられた3つの試練。実はファンタジーのネタとしてこれらばごくありきたりなです。けれども現実世界は、大蛙や人喰い鬼よりも遙かに恐ろしいものでした。
オフェリアが試練を受ける部分は、怖い場面も有りますが、何処か愛嬌が有り、まるで村のお年寄りからのおとぎ話を聞かされているような気分になります。
それに対して、彼女が過ごす人間社会は、スペイン内戦直後の混乱期だという事もあり、凄惨な戦いが繰り広げられます。この部分だけを観ると、まるで戦争映画を観ているようです。
話のラストは、よくある昔話のように「めでたしめでたし」の形を取っているのですが、人間社会はあんなにも辛く苦しいものなのだろうかとやるせなくなってきます。私自身はこういう終わり方は好きなのですけどね。
パンズ ラビリンス(洋画・ファンタジー)
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