こんにちわ、Ki-Tsu-Neです。
番外編は帰りのバスでの事。
二日間にわたって行われた鳥取バスツアー。大人達はさすがに疲れはてている様子でした。しかし、疲れなど知らない一団がこの中に・・・。そう、子供達です。この
くそやかましい元気充填120%の子供達を静かにさせるために、バスガイドさんはビデオを二本出してきました。一つは「ワンピース劇場版」。もう一つは
「劇場版 銀河鉄道999」。
銀河鉄道999と言えば、'79年に公開された松本零士原作のアニメーションです。お話は、主人公の星野鉄郎が謎の美女メーテルと一緒に銀河超特急999に乗って機械の身体をもらえる星に向かって長い旅をするというものです。
子供は大体6~7人。大半は男の子ばかりです。大多数の意見は「ワンピース」でした(そりゃ、お子様には知っているキャラの方が良いでしょう)。でも、その中で女の子が一人、どうしても999にして欲しいと願い出ていました。
理由は
「怖いから」。
多数決の論理ならば、ここは有無を言わさず「ワンピース」に決定なのでしょうが、このバスの男の子達は
騎士道精神を発揮して彼女に選択権を譲りました。当然ビデオは999に決定です。
時は未来。場所は寒冷化の進んだ地球。この星のスラム街に住む星野鉄郎は、銀河鉄道の駅で999の無期限パスを奪おうとしますが失敗してしまいます。警察に追われ、絶体絶命の鉄郎。その時彼は謎の美女メーテルに救われます。しかも、彼女は鉄郎に999のパスを渡します。渡す条件は「一緒に999で旅をする事」。鉄郎は、彼女を守りながら旅をする事を誓ったのでした。
地球を出発した999は、土星の衛星「タイタン」に到着。しかし、鉄郎が駅から下りると突然賊の襲撃に合い、メーテルをさらわれてしまいます。
鉄郎も襲われるのですが、彼は近くに住む老婆に助けられ、介抱を受けます。そしてメーテルをさらった賊の事を聞いた上でこの老婆から銃を貰います。
鉄郎はメーテルを取り戻すために老婆の家から出発・・・。した所で・・・、バスは
トイレ休憩のためにサービスエリアに入りました。
休憩が終わった所でガイドさんはビデオの続きを流そうとしたのですが、ここでどんでん返し。先ほどの女の子が「別のに替えていいよ」。バスの中の男の子達は大喜び。ビジネスパーソンの交渉術に大切な
「Win-Winの関係」が彼らの中で成り立ったのです。
画面に映し出される「ワンピース」のロゴ。子供達は画面を
食い入るように見つめ始めました。バスの中はアニメの台詞だけが聞こえる落ち着いた空間を取り戻しました。
しかし、私は近くの席に座っていた中年男性の一言を聞き逃しませんでした。
「メーテル、どうなったんや??」PR