大体1日分の話のせいか、スピーディな展開
反物質はちょっとトンデモ科学っぽいな
荘厳なローマの街が印象的
「ダヴィンチ・コード」は、3年前に公開され、キリストに関わる秘密を描いたという事で、フィクションにも関わらず世界中に物議をかもしました。「天使と悪魔」はこのダヴィンチ・コードの続編となる映画です(原作は天使と悪魔の方が先に発表されています)。
物語の発端は、
・欧州原子核研究機構(CERN)にて世界で初めて反物質が生成され、
それが強奪された事
・バチカンにて教皇が急死し、
次期教皇を選出する為の会議「コンクラーベ」が始まる事
・コンクラーベのタイミングで4人の枢機卿を殺し、
最後にバチカンを爆破するという予告が入った事
この3つの事件がほとんど同時に発生した事です。
物語の主人公ロバート・ラングドン教授は、殺人と爆破の予告は中世にカトリック教会より迫害された団体「イルミナティ」による復讐だと考え、それを阻止する為にローマ中を駆け回ります。物語はコンクラーベが行われた1日の出来事を扱っているせいか、濃密でスピード感のあるものに仕上がっています。
前作は神の子「キリスト」には子供がいて、その子孫が現代も残っているという話だった為か、カトリック教徒の国々を中心に上映禁止になった所も出ましたが、今回は反キリスト的な内容では無いせいか、スキャンダルな話は無いようですね。謎解きの部分も、枢機教の殺人予告の部分までは、やれ「イルミナティ」やら「物質の4大要素」やらパンテオンを初めとするローマの教会が出てくるせいで、人によってはおいてけぼりを喰らうかも知れませんが、話が進むに従い誰もが目の放せないラストに向かっていきます。
荘厳なローマの街並が美しい、見応えのある作品でした。
天使と悪魔(
公式HP)
天使と悪魔 (上)、
天使と悪魔 (中) 、
天使と悪魔 (下)
原作です。文庫本3冊の大作です
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