2時間強の上映時間だが、ゆったりした流れ
パート2への期待が高まります
鳩はあんまり出ない
こんにちわ、Ki-Tsu-Neです。
「Red cliff」と書かれても、何の事かピンと来ませんが、「赤壁」と書けば、「中国四大奇書」の一つ、三国志の中でも物語の大きなターニングポイントとなった戦です。中国史好きの方なら誰でも知っている出来事ですね。
この赤壁の戦いを、巨匠ジョン・ウーが映画化をしました。
この映画、一旦撮影を終えたものの、5時間を越える長尺になってしまった為に、前後編の2部に分けて公開する事になりました。今回はその前編部分です。
映画の冒頭で、赤壁の戦いが起こるまでの簡単な解説が入っていました。これはおそらく三国志についてあまり知らない方(中国以外の方)向けに作られたものなのでしょう。これが無いと、本編での人物把握が出来なくなるからなのでしょう。
お話は、中国の大半を押さえた曹操が、荊州に向けて兵を率いて出発する所から始まります。
荊州では、その一帯を押さえていた王「劉表」が死に、立場が悪くなった劉備の一党が曹操軍に攻めたてられる所から始まります。冒頭からの戦闘シーンですが、超雲が阿斗を助けるシーンを含め、いきなり見所のあるシーンで始まります。
その後、劉備一党は、曹操軍を撃退する為、そして自分達の存続をかけて、荊州の東に有る呉を治める「孫権」を頼る事に決めます。劉備は、孫権との交渉に、臥龍とも例えられた諸葛亮を派遣します。
諸葛亮が呉を訪れ、孫権へ「曹操に降るか、徹底抗戦を行うか」と迫りながら外交の駆け引きをしたり、周瑜と公私にわたって交流を深めたり。初めとは打って変わって内面的な場面が続きます。
そして、曹操軍が呉に向けて陸戦部隊を差し向ける場面に続くのですが、孫権・劉備連合軍が曹操軍を迎え討つ所では劉備軍の誇る豪傑達の立ち回り。そして諸葛亮の張った罠による殲滅戦。特に殲滅戦の部分は、さすがに大量のエキストラを動員しただけあり、そうとう緻密に(ある意味で残酷に)描かれています。
この映画、上映時間は2時間強なのですが、実際に見た感じでは、あっと言う間に終わったように思えました。これは、この作品は前編部分しか見ていないのと、赤壁の戦いのハイライトである水軍の戦闘場面はパート2におあずけになったせいなのでしょう。終わり方もあっさりしたものでした。ある意味、このパート1はパート2への長い予告編にも思えました。でも、これはこの作品がつまらないと言っているわけではありません。むしろこのパート1のおかげで続編への期待が高まっていきます。来年4月公開予定のパート2が楽しみですね。
新装版 三国志〈1〉 (講談社文庫)日本ではこの吉川英治版の三国志が一番親しまれているでしょう。
レッドクリフ Part I (
公式HP)
監督:ジョン・ウー
出演:トニー・レオン/金城武/チャン・フォンイー/チャン・チェン他
2008年11月公開
PR