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パイレーツ・オブ・カリビアン ワールドエンド

'03年の第一弾公開時、ジョニー・デップ、オーランド・ブルーム、キーラ・ナイトレイ、ジェフリー・ラッシュの4人豪華キャストを文句に宣伝が行われていたにも関わらず、蓋を開けてみると、まさに、ジョニー・デップの一人舞台だった事が今もなお記憶に残るパイレーツ・オブ・カリビアンですが、このシリーズも最終章となりました(一作目が大当たりしたから二作目三作目が作られたという話もありますが)。

二作目(前作)では、クラーケンの「ディヴィ・ジョーンズ」によって異世界に閉じ込められたジャック・スパロウを助けるために魔女「ティア・ダルマ」の元へ尋ねたウィル・ターナー達。しかし、そこで見たものは一作目で死んだはずの「キャプテン・バルボッサ」だった!!という所でエンドロールを迎え、まるで「スターウォーズ・帝国の逆襲」のラストのような消化不良っぷりを見せていました。当時の宣伝記事では「帝国の逆襲」との共通点が多いといろんな所で書かれていましたが、最後にフラストレーションがたまる所まで似なくてもいいのじゃないかと私などは呆れたものでした。

続きものの映画の場合、前作のおさらいをしておくのは本来鉄則のはずなのですが、今回私はそんな事は一切しませんでした。多分見直す都度にラストを見たときのあの唖然とした時の気持ちが反芻されるような気がしたからでしょう。

実際に見てみると、キャラクター同士の駆け引きのせいで、各々の関係がころころと変わります。あまり真面目に見ていると頭がついていけません。でも、そんな事はあまり考えずに「あ~、また裏切ったぁ。わっはっは」くらいの気持ちで見るくらいが丁度いいでしょう。

今回はジョニー・デップ扮する「ジャック・スパロウ」の切れっぷりは若干鳴りを潜めていますが、ディビィ・ジョーンズによって送り込まれた不条理な世界での一人舞台はまさに逸品です。ドラッグムービーの短編を見ているような気にもさせられます。

あと、以前から噂されていたキース・リチャーズの出演シーンですが、これがまた凄い。彼は特に映画や演劇をしていた訳ではなかった筈なのですが、主役のはずのスパロウを完全に喰っています。まあ、喰われている方のジョニー・デップはそういう演技をしている筈ですが、キースの存在自体に迫力が有り、私なんかこれだけで映画代の元は取ったような気になってしまいました。

思い返すと、今度の作品は、キャラクター同士のやり取りがややこしい割に、ストーリはスカスカでした。でも、話を追って見ていくよりも、派手なアクションや不条理な世界(あとキース)を楽しむのが良いかと思います
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魔笛

魔笛と言えば、18世紀のウィーンで活躍したヴォルフガング・アマデウス・モーツァルトが作曲したオペラです。

もっとも、オペラと言われると、一般の人にはなじみの無いものと思われるかも知れません。しかし、魔笛の中の「夜の女王のアリア」という曲は、最近大ヒットしたTVドラマ「のだめカンタービレ」でもよく使われていました。主人公の元恋人である声楽科の学生がこの曲を練習しているシーンがたびたび出てきましたね。主人公が彼女に対して「この曲は底意地の悪い奴ほど巧く歌える」というな事を言っていたのが印象的でしたが。

このオペラは元々古代エジプトを舞台にしていたのですが、映画の中では第一次世界対戦頃の戦場になっています。そのせいか、映画では塹壕での戦闘など結構生々しく描かれている場面も多く出てきます。オリジナルはメルヘン色が強いと言われていますが、映像が人間の営みに近い形になっている分、戦いや諍いの愚かしさがより際だちます。

実は私、ミュージカルというのがちょっと苦手でして。と言うのも、ミュージカルは普通の映画・演劇と違って歌が途切れず延々と続く事が多い訳です。そうすると、歌の意味を読みとるのに延々と頭を使い続けなくてはいけないわけで、するとそのせいでへとへとになってしまうのです。今回も例に漏れず、見ている間かなり緊張(特に出演人物の把握に追われた前半)を強いられてしまいました。映画の演出はよく出来ていて、特に夜の女王の登場シーンなどはえらくカッコ良く出来ています。オペラの映画化であるにも関わらず、23億円もの巨費が投じられた事も納得出来ます。それを思うと、魔笛のあらすじをあらかじめ調べておくべきだったと悔やまれます。

あと、夜の女王のアリアは、私は勝手に楽しげな曲だと思いこんでいましたが、あれは自分の娘に対して「おまえの父親の部下を殺してしまえ。さもないとおまえを呪ってやるぞ」という意味の事を言っていたとは知りませんでした。言葉はちゃんと理解する必要が有ると痛感したと同時に、歌の中身がこんなものだから底意地が悪いほど巧く歌えるというのも合点がいきました。

魔笛 (洋画・ファンタジー)

クローサー

この映画は、元々ブロードウェイで評判だった舞台を映画化したものです。しかも、この映画にも出演していたクライブ・オーウェンは舞台の方にも出演していました(ただし、舞台では小説家でしたが映画では医者を演じています)。

この映画は「小説家、女流写真家、ストリッパー、医者」という四人の男女の愛憎劇です。普通ならばここでこの人物はどんな性格だとか、何を巻き起こすかを書くところですが、今回はそういう事を書くのは止めておきます。何故なら、この四人の愛の形は、それぞれ違う美しさと、それぞれ違う悲しさが有るから。

私は「医者」のように、本当に欲しいものを手にする為には、少々汚れても突き進んでいくほうかな?

クローサー (洋画・恋愛)

スパイダーマン3

こんにちわ、Ki-Tsu-Neです。

ソニーピクチャーエンターテイメンツが放つ巨大タイトル「スパイダーマン三部作」。その最終章が公開されました。もっとも私にとって、三部作をうたっている作品はあまり良いイメージが有りません。良いと思えたのはせいぜい「指輪物語」くらいでしょうか。

実際、今回のスパイダーマン3は、今までの2本を観ていたので、最後も一応観ておかないと気持ちが悪いという程度の感覚で映画館に足を運びました。

三部作の最後という事もあり、今回の作品を観る前におさらいのために前作2本は観ておいたほうが良いかも知れません。でも、この映画のオープニングは、前作2本のハイライトが順に流れてゆきます。ファンの方々にはうれしいサービスですね。

で、今回のお話。主人公のピーター・パーカーは、やっぱり今回も「ウジウジ君」でした。原作のスパイダーマンからして、この主人公は煮え切れない性格なのだそうですが(原作読んだ事が無いので本当か解りませんが)、アメコミのヒーロー物なのに面白いものです。

スパイダーマンの今回の敵は、二作目からのゴブリンに加え、なんと二人も出てきます。しかも、敵が出そろうのは(感覚的には)話も2/3を過ぎた頃。一時は収集がつかなくなるのでは無いかとも思いました。でも、大風呂敷を広げた割には巧く収まりを付けて話を締めていました(無難なラストだったというだけですが)。

さて、当初三部作の予定だったスパイダーマンも一応の完結を見た所ですが、ラストは続編を作る余地を残すものとなっています。主人公とライバルとの関係は今回で終わりとなりますが、そうする事で今後は外伝となる話を出していくのではないかと思われます。実際、最近ではスパイダーマンの続編を制作するという話も出ているようですし、何よりソニーピクチャーエンターテイメンツがこの優良(お金を稼げるという意味で)コンテンツを手放すとは思えません。三部作の縛りから自由になったスパイダーマンに関して、Ki-Tsu-Neとしては驚くべき映像だけでは無く、見応えのあるお話を期待したいと思います。

スパイダーマン3 (洋画・アクション)

ハリーポッター 不死鳥の騎士団

ハリーポッターの映画シリーズも5作目になりました。
1作目当時は10歳だった主役の「ダニエル・ラドクリフ」君も今では18歳。最近では劇舞台でヌードになり、賛否両論が出た事が記憶に新しい所です。Ki-Tsu-Neが思うには、彼はまだ18歳だし、レーニン役者じゃあるまいし、いつまでも「ハリー」でいる訳にはいかないのだから、こういう新しい挑戦もいいのじゃないのでしょうか。いきなりヌードには驚かされましたが。それよりもロン役の「ルパート・グリント」君が実年齢以上におっさん臭くなっていたのが気になりました。

今回は1作目・2作目あたりとは違い、大がかりなSFXはあまり見られません。原作シリーズが、最初はファンタジー部分が強く描かれていたのと比べ、巻が進むにつれて、ハリーの心理描写が増えていくのと歩調を合わせているのかもしれません。5巻はまだ1/4しか読んでいないのであまりエラそうな事は言えませんが(映画を観る前に原作を読んでしまうつもりだったのに情けない)。

あと、この話に出てくる新しい先生「アンブリッジ」を見て、私の知人から聞いたO先生(仮名)の話をふと思い出しました。
私の知人が小学校高学年の頃、O先生(女性・推定40代)は彼の音楽の担任でした。彼のクラスはどちらかと言うと授業中でも全く落ち着きが無く騒がしいわんぱくで逞しい子が多く集まっていました。そして、その頃授業の課題として「京の大仏」という童歌を習っていたそうです。この歌は、寛政年間に京都の方広寺にあった大仏が落雷で消失した事を歌にしたものだと言われています。童歌は、その頃起こった事件や、時には政治批判等が題材にされる事が有ります。大っぴらに権力への抵抗を行う訳にはいかなかった時代では、世の中への不満を童歌に託し、所詮子供の「戯れ言」という事を建て前にしながら社会批判が行われた場合も有りました。もっとも、わんぱく少年達にはそんな事は関係有りませんが・・・。
ある日、授業開始時にO先生が「京の大仏」と言うべき所を「奈良の大仏」と間違えてしまったのです。落ち着きのない坊主共わんぱく盛りの子供達はそれを聞くと、大きな声で笑い、そしてはやし立てました。O先生は、そんな子供達に対して一喝。「だまりなさいっ!」そして、O先生の特別講義(説教とも言う)が40分間行われました。
講義の内容について、私の知人は「退屈で眠たかった」と言っています。彼のコメントからすると、O先生の特別講義は知的好奇心を全くくすぐられなかったものだと思われます。
その頃、知人のクラスの担任は、音楽室の下の階にある職員室で休憩を取っていたそうです。いつもなら、上の部屋から自分の児童たちの調子はずれで頭の悪くなりそうな美しい歌声が聞こえてくるはずなのに、その日に限っては静まり返っていました。この頃はそんな時代だったのでしょうか?彼は体罰を多く行う所謂暴力教師だったのですが、さすがにこの特別講義が行われた事に関しては一言「おまえたち、気の毒だったな」との慰めの言葉を頂いたそうです。

世の中との関わり方に悩みをもち始めたハリー少年の活躍をお楽しみ下さい。

ハリーポッター 不死鳥の騎士団 (洋画・ファンタジー)

ホリディ

こんにちわ、Ki-Tsu-Neです。

私はこの映画を見て初めて知ったのですが、欧米にはお互いの家を短期間交換して過ごす「ハウスエクスチェンジ」というものが有るそうです。大体'50年代頃から始まり、最近はインターネットが普及したおかげでホームエクスチェンジの愛好者が増えているのだそうです。

で、この映画、恋に破れたキャリアウーマン2人が、ホームエクスチェンジのサイトで意気投合して、実際に家を交換する所から始まります。そして、お互いがそれぞれの場所で新しい恋を見つけるお話です。

キャメロン・ディアスの相手は、平日は2人の娘の子育てに追われる良き父親。でも、ジュード・ロウですからねえ。子供が居ても問題なしですね。

個人的にはジャック・ブラックのあまりスマートでは無いけど誠実な人柄の方に好感が持てました。

このお話は、二つの恋が平行して進んでいく形になっています。グリコのおまけでは有りませんが、一粒で二度おいしいとも言えるでしょう。
全体的に軽い恋愛ドラマです。恋人同士というよりは、友だち同士で行くのに向いているようです。

ホリディ (洋画・恋愛)


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