こんにちは、Ki-Tsu-Neです。
京都には、温泉と呼ばれる施設があまりありません。おそらく、京都は地下水を汲むのを原則禁止されているからでしょう。私の記憶では、京都には2ヶ所だけ温泉が有ったはずです。
その内の1カ所、北白川天然ラジウム温泉に行って参りました。
私には交通手段が自転車しか無いのですが、この温泉、峠の途中に有るのです。坂道の距離は大した事はないのですが、その分きつい坂をひぃひぃ言いながら上がって行きました(一旦峠のてっぺんまで行こうとしたが、ここで完全にメゲたのは内緒)。
昭和な風情漂う建物まあ、施設のネーミングが昭和ですよね。
「ラジウム温泉」なんて所が。いまどきなら、「天山の湯」とか、「スパ・リフレ」とか、「大江戸温泉物語」とか付ける所でしょう。入っている人達は意外と温泉の成分なんか気にしてないかも知れません。
「ラジウム」かぁ。この元素、今では教科書くらいでしか聞きませんね。「ラドン」とか、「ゲルマニウム」とか。ゲルマニウムなんか、昔はトランジスタに必要な元素だったのに、今では
肩こり治療ネックレスくらいにしか使われていません
(しかも効能は全く無いし)。
さて、施設の中に入ってみますと…
今年は昭和九十年中の様子も、昔の温泉宿といった感じが…いや、古い温泉宿そのものです。しかし、部屋をよく見回してみると、こんな案内が…
まさかのFree Spotひなびた宿だと思っていたら、WiFi設定の案内が貼ってありました。実はひそかに
サイバー空間です。なかなか侮れません。
お風呂の様子は、さすがに写真に撮れないので説明のみになってしまいますが、10畳くらいの浴室に、湯舟が1つだけ。しかも、その湯舟は5~6人も入ればー杯になってしまいます。まあ、いまどきのアミューズメントな温泉は期待しない方向で願います。
一風呂浴びた私は、少し寛ぐ為に大広間に行ってみました。そこには何人かが床に横たわっていました。しかし、その人達は大半がもう寿命が尽きそうな年寄りばかりです。温泉でリラックスを求めに来たのでは無く、
湯治をしに来たといった方が良い感じです。中には
マミータイプの寝袋を持ちこんでいる人もいます。会話の内容も、やれ
身体の節々が痛いとかやれ
どこそこが動かないとか、なかなか切羽つまったものが続きます。ファミリーが集うスーパー銭湯なんかには有りえない情景ですね。
命の洗濯を終えて、私は(根性無しなんで)坂道を転がるように下りていったのですが.建物を出た時に、自転車でさらに上に向かって登っていく人をみかけました。しかも
ママチャリで。人間、やる気になれば何でも出来るのだなと思いました(私はもののけですが)。